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売買契約前の物件調査とは

ブログ

2023.11.11

売買契約前の物件調査とは

こんにちは。

飯塚市の不動産会社、株式会社Step(ステップ)の荻原です。

 

今回は売買契約に必要な物件調査について、ブログ記事にしました。

なぜ、物件の調査を行うのか?

それは、買主様に購入していただく不動産に大きな問題がないかを調べるためです。

そして、その内容を重要事項説明書に記載します。

 

飯塚市の場合を例に私が普段行っている調査内容をここに記します。

市町村によって少し内容が変わりますが、基本的には同じです。

 

①飯塚市役所

私はまず飯塚市役所に行くケースが多いです。

ここでは下記の内容を調べます。

・用途地域

飯塚市はほとんどが都市計画内の非線引区域内にあり、その中で対象不動産が住居の専用地域だったり、商業地域だったり、どれに該当するかを調べます。

また、立地適正化計画の居住誘導区域、都市機能誘導区域の内外もここで調べます。

あとは都市計画道路、地区計画の有無にも注意を払わなければなりません。

 

・建築基準法の道路の種類

建築基準法の道路の種類を調べます。

原則、建築基準法上の道路に面していないと家を建てることができません。

一見道路に面している様な物件でも、実はその道路が建築基準法上の道路でなかった場合、建築できない可能性があります。

引渡し後にそういったトラブルを起こさないため、契約前に調査を行うのです。

また、建築時にセットバックが必要な2項道路もここで判明します。

2項道路は、セットバックさえ行えば建築できるので大きなマイナス要因にはなりませんが・・・。

建築基準法42条1項1号道路であれば、何ら問題はありません。

 

・道路台帳取得、道路名を調査

道路の幅員が載っている台帳を取得します。

道路名は必須ではありませんが、市町村が付けた道路の名前も一応控えて帰ります。

 

・公課証明書取得

売主様にいただいた委任状を使って取得します。

公課証明書とは、物件の評価額と固定資産税の金額が載っているものです。

市町村で微妙に違います。

飯塚市の場合は公課証明書1枚で評価額と固定資産税のどちらも記載されていますが、嘉麻市は公課証明書と評価証明書を1枚ずつ取得しなければなりません。そういう場合は名寄帳で対応することもあります。

北九州市の場合は、評価証明書1枚で両方記載されていました・・・。

福岡市内や北九州市内の業者さんが、飯塚市の物件を調査する際に困惑してしまうポイントだと思います( ̄▽ ̄)

 

・ハザードマップ取得

ハザードマップを取得します。

数年前から浸水被害の増加が要因で、契約の際にハザードマップを買主様に渡し物件の位置を伝えることが義務化されました。

 

②法務局

次に法務局に行きます。

特に順番は決まっていないのですが、その場の成り行きで近い順に行くことが多いです。

法務局では登記簿謄本、公図、前面道路要約書、建物平面図、地積測量図を取得します。

最近は、PCのオンラインで取得したものが銀行の本審査で使用できる様になりましたので、行かなくても良いケースが増えてきましたね。

ただ、どうしても法務局でしか分からないこともあります・・・。

 

③飯塚市歴史資料館

次は飯塚市歴史資料館に行きます。

ここでは、飯塚市の炭鉱の歴史を振り返ります。

すいません、そんなわけはないですね!( ̄▽ ̄)

歴史資料館では、「埋蔵文化財の包蔵地」の有無を確認します。

包蔵地内の物件であれば、建築時に試掘を行わなければならなかったりします。

飯塚の場合、包蔵地外っていう概念があまりなく、未調査地との回答が出る場合が多いです。

 

④県土整備事務所 (建築指導課、砂防課)

次は県土整備事務所です。

まずは建築指導課に行き、建築確認及び検査済の証明書を取得します。

建築された際に、きちんと建築確認を受けて建てたのかという確認ですね。

信金、ろうきんの住宅ローンを使用する場合は、これを提出しなければなりません。

そして、そのまま砂防課にも寄ります。

砂防課では土砂災害警戒区域、特別警戒区域、砂防三法について調べます。

 

⑤穂波庁舎

穂波庁舎では、上下水道について調べます。

それぞれに配管図があるので、それも取得します。

飯塚市の場合は下水道の普及率がかなり低いので、上水のみの調査になるケースが多いですがw

また、大抵の市町村は本庁に上下水道課も入っているのですが、飯塚市の場合はなぜか穂波庁舎に行かなければなりません・・・。

ここだけ少し離れているので、不便ではあります(*_*)

仕方ありませんけどね・・・!

 

⑥現地調査

最後に物件の現地に行きます。

道路の幅員を実測したり、付帯設備表を作成するためにいきます。

また、がけ条例抵触の有無、越境の有無、境界の確認、敷地内電柱など注意するポイントは書ききれないぐらいあります。

 

以上、ざっと思い当たるところで私の普段の物件調査について書き記していきました。

だいたい、調査に半日はかかります( ̄▽ ̄)

重要事項説明書と契約書は、1時間程度で作成できるんですけどね~。

そして、調査はそんなに簡単なものではありません・・・。

ここに書いてある通りに行えば誰でもできるかというと、そうではないと思います。

マンションだったり、綺麗に造成された住宅地は簡単なんですが、一筋縄ではいかない物件ばかりです。

不動産で全てが一点物で、同じケースというのはありませんし。

 

難しい場面で大事なのは経験だと思います。

こればかりは数をこなしていくしかないでしょう。

私は10年ほど不動産の実務経験がありますが、それでもまだ日々勉強です。

 

Step(ステップ)は筑豊地区に特化した不動産売買仲介業者、買取業者です。

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ぜひ、お気軽にお問い合わせくださいませ~。

今後とも弊社をよろしくお願いいたしますm(__)m